ロボットを使用した加工方法
ロボットを使用した加工には、大きく分けてCNC加工とティーチング加工の2つの加工方法があります。
CNC加工
CAD/CAMデータを活用し、ロボットを工作機械のように制御する加工方法です。通常のロボットは「点から点へ移動する」制御が中心ですが、滑らかな軌跡制御や高精度な加工が可能になります。
主に複雑形状の切削やトリミングなどの加工で活用されています。
ティーチング加工
ロボットに動作位置や起動を教え込み、同じ動作を繰り返し行う加工方法です。
主に比較的シンプルな加工や、バリ取り・搬送を組み合わせた工程などで活用されています。
ロボットで加工するメリット
ロボットを活用した加工は、工作機械と比較して稼働範囲が広く、大型ワークや複雑形状、
多方向からの加工にも対応しやすいというメリットがあります。
また、レイアウトの自由度も高く、搬送を含めた工程自動化や複数工程を1台に集約できるため、
設備構成によってはコスト面でも効果が期待できます。

広い稼働範囲
走行レールなどを活用することで、大型ワークや複雑形状の加工にも対応できます。

多方向からの加工が可能
多関節ロボットならではの自由な姿勢制御により、ワークを様々な角度から加工できます。

レイアウトの自由度が高い
設備の設置場所や向きを自由に選択でき、限られたスペースでも最適なレイアウトが可能です。

工程自動化による
コスト削減効果
搬送・加工・検査など複数工程を集約し、自動化することでトータルコストを削減できます。
弊社では、切削・バリ取りなどの加工用途に適した産業用ロボットとして、
高い軌跡精度と剛性を備えた「KUKA」を採用しています。
KUKA独自の「KUKA CNC」により、加工負荷への対応はもちろん、
高品位で滑らかな動作軌跡を実現できるため、精度が求められる加工用途に最適です。
CNC加工の流れ
ティーチングソフト
加工データをロボットデータへ変換
入力し、加工スタート
ロボットを使用したCNC加工では、CAD/CAMソフトやオフラインティーチングソフトを活用して加工データを作成します。
CAD/CAMソフトは、基本的にメーカーを問わず幅広く対応可能です。現在ご使用中のソフトについてもお気軽にご相談ください。
CAM加工データ画像例

オフラインティーチングソフト画像例

ティーチング加工について
ティーチング加工は、ロボットを実際に動かしながら加工動作を設定する方法です。
CAD/CAMソフトによるプログラム作成を必要としないため、直感的にロボットの動作を設定できます。
シンプルな加工動作から複雑な加工動作まで幅広く対応できる点も特長です。
ここでは、代表的な2つの加工動作をご紹介します。
シンプルな加工動作
位置を順番に教示していくことで、点から点へ移動する
シンプルな加工動作を作成できます。
搬送や切断など、比較的単純な動作で行う加工に適しています。
<システム例:木材搬送・切断システム>
加工位置に搬送した木材を丸のこで一直線に切断

複雑な加工動作
教示点を細かく設定することで、曲線を含む複雑な軌道を作成できます。切削やバリ取りなどの滑らかな動作が必要な加工では、スプライン機能を活用することで、より滑らかなロボット動作が可能です。
<システム例:研磨加工システム>
複雑な製品形状を多方向から研磨

スプラインとは?
スプラインとは、点と点を滑らかにつなぎながらロボットを動作させる機能で、
一定速度で滑らかな動作を行いやすく、切削やバリ取りなどの加工に最適です。
KUKAのスプラインは、複数の動作を1つの連続軌道として制御でき、複雑な曲線加工や高速な連続動作にも対応できます。

システム構成について
ロボットを使用した加工では、ロボットだけでなく、加工内容に応じた周辺機器やツール類も必要になります。
主にスピンドル、ホルダー、工具、回転テーブル、走行レールなどを組み合わせてシステムを構築し、
使用する工具や周辺機器は加工内容によって異なります。
切削加工
走行レールや回転テーブルなどを組み合わせることで
大型ワークや複雑形状の加工にも対応できます。

バリ取り(磨き加工)
フローティング機構を備えたツールを使用することで、
工具が傾動・伸縮しながらワーク形状へ追従し、
安定したバリ取り加工を行えます。

フローティング機構による高精度バリ取り
工具先端がワーク形状に自動で追従し、均一なバリ取り品質を実現します。
